Oct 28, 2009

御嶽山の噴火から30年

1979年、御嶽山有史初の噴火から30年が経過した。当時、御嶽山噴火を信じた研究者は皆無だろう。日本の噴火史上で小さな噴火ながらも、御嶽山噴火が与えた衝撃は大きい。なにせ、噴火予知計画にあのセントヘレンズ噴火と並んで記されている。
噴火からやっと御嶽山の火山研究が始まった。そして、地味な研究に取り組んだ若手研究者は最近成果を上げている。火砕流を伴う噴火が最近1万年間に4回、小規模な水蒸気噴火は最低10回、決して侮れない噴火履歴である。
しかし、そんな火山でも最近2回の小規模な噴火は日時が特定できていない。決して観測網は充実していない。そして、周りの町も大変だ。人口1千人を割った王滝村は赤字再生団体を辛うじて避けたが依然厳しい財政だ。高根村も高山市に含まれたが、一気に五活火山を抱えた高山市は火山防災はまだまだだ。
豊かな自然を抱える御嶽山だけに私たちもしっかりとした体制を確立する必要がある。