Oct 24, 2009

山下文男「隠された大震災」

1924年生まれの山下文男さんはまだまだ元気だ。今年もまた一冊、出版された。津波に頻繁に襲われた三陸大船渡で育った山下さんは津波から始まり、地震、そして、その災害を調べる中で、災害を助長させた戦争について身近な史実から迫っている。
そんな彼の姿、私たちが三河地震の本をまとめた時の一つの目標となった。身近なところから戦争を知っている人たちが消えている。それだけに、災害の背景とその厳しい中でも背筋を伸ばして生きた人々の姿を残すことは大切である。二度と過ちを繰り返さないためにも。東北大学出版会発行